なかよしやっきょく のブログ
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お薬を飲むということ2013/08/20 13:08

お盆休みも終わり、酷暑の中、今週から本格的にお仕事を再開された方もいらっしゃると思います。
写真は、今年はあまりの酷暑でかどうか分かりませんが、例年よりずいぶん数が減ったハグロトンボです。蝶のようにひらひら飛ぶ姿は大変優雅で、私の大好きなトンボです。
グリーンカーテンにひょいと止まったところを、パチリ。
ハグロトンボ
さて、なかよし薬局には、お盆前、お休み中に薬が切れてはいけないと、たくさんの患者様が処方箋を持ってお越しでした。
ご旅行にお出かけの方、帰省してくる子供たち、孫たちを迎える方、その孫たちを外に遊びに連れて出るので、熱中症対策にOS-1をお求めの方…。
しかし、ときどき、ずいぶん前にお薬がなくなっているはずですが、まだ取りにお越しでない方もいらっしゃいます。
ご病気が悪くなってどちらかの病院に入院されたのだろうか、お引っ越しされたのだろうか、病院を変えられたのだろうか、と色々と気をもみます。

そんな方がひょいと数ヵ月後に現れて、前よりもきつい薬を出されてしまうことがあります。
たとえば、それが血圧の薬であった場合。
「もうようなったけん(もう良くなったから)思うて、薬やめとったんじゃ。ほしたら、えろー頭がいとうなって(そうしたらとても頭が痛くなって)、病院に来たんじゃ。ほんなら、血圧の上(最高血圧)が200もあるいうて、注射されて、医者に、薬もろうて(貰って)帰れ言われたんじゃ。」
高血圧は一般的に最高(収縮期)血圧が140以上、最低(拡張期)血圧が90以上と言われています。
薬を飲んで、140/90未満になったとしても、それは、薬を飲んでいるから下がっているのです。ご自身でよくなったと判断されて、服薬をやめた場合、元より悪くなることだってあります。

まだ若い方で血圧の薬が初めて処方された方。
「こんな薬を飲むなんて、年寄りになった気分だわ」と嘆かれます。
気持はよくわかります。
でも、高血圧の治療薬がなかった時代、知らずに高血圧の状態が長期に続くことで、血管がもろくなり、脳や心臓で血管が破れて、若くして寝たきりになってしまったり、命を落とされた方がきっといたでしょう。
それから考えると、医療、薬物治療というのは、元気で長く生きるということに、ご自分にはわかりにくい形かもしれませんが、貢献できていると思われないでしょうか。
「そうおっしゃらずに、薬があって、よかった、とお考えいただくのが、薬と縁を切る近道だと私は思っています。前向きに、薬と食事療法を受け入れて、一緒に頑張りましょう。」と話します。
本当に、そうなんです。薬を、真面目に飲んで、血圧が安定し、自分の食事や生活態度を変えることで、薬が要らなくなるのです。
こんなこと言うと嫌われるかもしれないのですが、決められた通り薬を飲んで下さい、と、医師や薬剤師が言うのは、こういう理由もあるのだ、ということを、ちょっとお話ししました。