なかよしやっきょく のブログ
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あなたは風邪ひきやすい? 免疫の話2013/11/14 20:03

薬局の前の桜が紅葉してきました。
桜の葉っぱが紅葉することは、あまり意識の中にはなかったのですが、この薬局で働くようになって、強く意識するようになりました。
意外と、美しい赤色。
紅葉する葉っぱは、最初からその色(赤や黄色)を持っていますが、活発に働く葉緑体の影響で、緑色に隠れています。秋になったら葉っぱを落とすため、木からの栄養をストップしてしまいます。
そうすると、葉緑体が働かなくなり、緑が消え、もともと持っていた色が出てくるのです。

急に寒くなったので、紅葉もどんどん進みます。
急に寒くなったので、風邪の患者さんもどんどん薬局にお越しになるように。
タイトルの、免疫のお話。
免疫というのは、微生物などの異物が体内に入らないようにするための防御の事です。

丈夫な肌、丈夫な粘膜。それも大事な免疫の一つ。バリアです。
皮膚や粘膜を丈夫にするために必要なものは、たんぱく質とビタミンCです。
コラーゲンという皮膚の主要たんぱく質は、アミノ酸から作られますが、その際、ビタミンCが沢山必要になります。ビタミンCが美肌の素といわれる所以ですね。
ちなみに、腸の粘膜にはもう一つ、重要なものが。プロバイオティクスです。善玉菌と仲良く暮らすことで、粘膜が丈夫になります。

咳、くしゃみ、鼻水、嘔吐、下痢。これらは体の異物を外に出すための行為でもあります。
(今のところ、こちらにお越しの患者様は鼻かぜの方が多いです)
これも免疫。

しかし、免疫機能の中で一番最後の砦となるのが、、
やっぱり免疫細胞、白血球(リンパ球も含めて)です。
体の中に入ってしまった異物を白血球が見つけると、白血球のチームワークが発足し、みんなで仕事を分担して、それぞれの役目を果たすべく、一生懸命やっつけます。
飛び道具を使ったり、直接食べてしまったり、取り囲んで動けなくしたり…。そのあたりの詳しい話はまた後日。
そんな白血球を弱らせるもの、それは低温です。そして、不規則な生活。
寒いと免疫力が低下する、というのは、白血球の機能が低下するということなのです。

体を冷やさないこと。とりあえずそれが大事です。
ビタミンをしっかり食べて、規則正しい生活をすること。
タバコを吸うとビタミンCが壊れますよ。タバコはとりあえずいいことありませんっ!

もっといろいろ風邪の予防法がありますが、取りあえず、今日はここまでです。
ご自愛くださいませ。

お風呂あがり、かゆ~くなる季節2013/11/07 15:30

今日は立冬ですね。冬の始まりです。
岡山は日中は車に乗っていると暑いくらいだったのですが、今夜から寒くなる様子。
薬局では10月中にグリーンカーテンを取り外し、このたび、そのつるから作ったリースを飾りました。
朝顔と、ルコウソウのリース。夏の植物で、冬の飾り物。
あさがおのグリーンカーテン
そろそろ、増えてきたのが、冬のかゆみ肌。
かゆみ止めの軟膏や、クリームを処方される患者さまが増えてきました。

本日お越しの患者様も、ひざ下をズボンをめくって見せてくれたのですが、皮膚がうろこのようにめくれ上がり、赤い線が網の目のようにびっしりと出ていました。かゆそう、と言うより、痛々しい感じです。
特にお風呂あがり、痒みが強いので、蚊に刺されたときに使う、市販の液状のかゆみ止めを塗っていたとおっしゃいました。
「かゆいときに、スーッとするから、それを使いたくなる気持ちもよくわかります。でもそれは、肌の乾燥をいっそう進めます。乾燥は、痒みの大敵ですよ。保湿を心がけてくださいね。」とお話ししました。
冬は空気が乾燥するので、肌から水分が奪われます。乾いた皮膚はめくれやすくなります。
皮膚が薄くなると神経の末端が外に近くなるので、少しの刺激で反応します。なのでかゆくなります。掻いてしまうと、また皮膚がはがれ、神経がより過敏になります。
悪循環です。
なので、冬は、ハンドクリームでもなんでもいいので、かゆくなりやすい所に、かゆくなる前に、しっかりつけて、保湿を心がけてください。
お風呂上りと、朝起きたときに使われるといいでしょうね。
かゆみが出てしまったら、症状に合わせてお薬を使うといいですよ。
夏用のかゆみ止めを使うと、スーッとする成分が蒸発するときに一緒に肌の水分を奪いますので、いけません。

アレルギーや難治性の皮膚症状を引き起こしてはいけませんので、薬が処方されたら、治るまで使ってください。強いステロイドが出ても、だんだん少なく、弱いものに切り替えて使用すれば大丈夫です。
安心して使ってください。
ご家族にも、ポリポリ掻いている人、いませんか?
教えてあげてくださいね。

いろんな痛み。頭痛、腹痛、歯痛、生理痛・・・2013/10/30 13:02

朝晩冷え込むようになりましたね。
にもかかわらず、今年は10月まで暑かったので、薬局周辺にはまだカエルさんがうろうろしています。でもずいぶん動きが鈍くなって、薬局の中に迷い込んでしまったり、こんなにカメラを近づけても全然動こうとしなかったり。
可愛いですね。(苦手な人ごめんなさい)
でもそろそろお別れです。お休みなさい。カエルさん。
冬眠前のカエルさん
さて、季節の変わり目の今日この頃、体調不良に陥りやすい時期です。
雨が降りやすく、気圧が低くなると頭痛になったり、生理痛が激しくなったり。
古傷が痛む方もきっとあるでしょう。

今日はいろんな痛みについてお話します。

いわゆる痛み止め。よく名前を聞くのが、バファリン、ロキソニン、ナロンエース…
頭痛、生理痛、腰痛、etc…には、こういう薬がよく効きます。
そもそもこのタイプの痛みと言うのは、痛みのモトの成分が傷口や筋肉などで発生し、それをスピーカーのようなものが信号を増強して、初めて神経が感じ取るものなのです。
痛みのモトがスピーカーで大きくされなければ、感じません。
実は、上記のような、よく見かける痛み止めは、そのスピーカーを作らせなくする薬なのです。
痛みのモトや痛みの原因そのものを治しているわけではないので、いつまでもこれらの薬に頼っていてはいけません。

そして、加齢とともに増えてくるのが「神経痛」。
神経が、患部が悪くなくても痛いと感じてしまうのです。
ヘルペスの後遺症や、神経そのものがどこかで圧迫されていたり、刺激を受けてしまっていると、すごく痛く感じます。
最近は、神経そのものの痛みを抑えるお薬が医療用のみで使用されるようになってきました。
ずいぶん効果が高いので、喜ばれる方も多いのですが、神経の塊でもある脳などにも作用するので、ふらついたり眠くなったりする人もいるので要注意。

そして、全然タイプが違うのが、「腹痛」。いわゆる内臓痛です。
患者さんで、「胃が痛いけん、痛み止めをでーれー飲んだんじゃけど、いっこも効きゃあせん(胃が痛いので、痛み止めをたくさん飲んだんだけど、全然効かない)」と言われる方がいます。
胃の痛みは、原因は様々ですが、いわゆる痛み止めと呼ばれる薬は、胃を痛める副作用があります。これでは胃の痛みが悪化します。
胃や腸の内臓痛は、「痙攣(けいれん)性の痛み」に分類されるものがほとんどです。
胃腸の痛みには、「痙攣を抑える薬」というものが使用されます。
市販のものも、もちろんありますよ。
自分で買う時、お薬間違いませんように。

そうそう、ついでに、下痢止めの話。
下痢の時。おなか痛くなりますよね。でもそこで無理やり下痢を止めてはいけない場合もあります。なぜかというと、下痢は一種の防御反応で、悪い菌やウイルスを排出しようとしているのです。なので、しばらく様子を見てから、ゆっくり止める、という措置をとることもありますので、あまりに激しい下痢の時は、Dr.とよく相談して下さいね。

ではでは、皆様、季節の変わり目、ご自愛ください。

その咳、喘息かも。 秋は注意。2013/10/23 12:25

台風が続々とやってくる秋ですね。
薬局の前の桜の木もすっかり紅葉が始まり、秋めいた色が湿った空気に映えます。

雨が上がると、やってくるのが乾燥した季節。

空気が乾燥するとほこりやちり、花粉が舞いやすくなります。

 

冷たい空気が入ってきますが、昼間はまだ暑かったり。寒暖の差が激しくなり、風邪をひきやすくなります。

そうやって粘膜が痛んだところに、花粉(秋葉ブタクサなどイネ科の植物が多いです)やカビの胞子などが飛んでくると、粘膜は過敏に反応します。

そして、アレルギー反応がおこり、喘息へ。

 

なぜ荒れた粘膜に花粉などが付くとアレルギーを起こしてしまうのでしょう。

粘膜が荒れると粘膜上に隙間が出来ます。

隙間が大きいと、アレルギーのもとになる物質が、大きいまま侵入してきます。

大きい物が血管内に侵入すると、白血球がそれを発見しやすくなります。

白血球が暴走します。

そうして、それがアレルギー、喘息へと発展するのです。

 

もともと喘息持ちの型は、この時期特に忘れないようにお薬を続けて下さい。

これまで喘息のない方も、長引く咳に要注意です。

風邪→咳喘息→喘息、という風に発展しないように、早めに治して下さい。

 

腸の粘膜でも同じことが言えます。

腸が荒れていると、腸粘膜からアレルギーのもとが入ります。

腸も、大切に。プロバイオティクス。

 

プロバイオティクスについては、また後日。

ヘルペス:水ぼうそう、帯状疱疹、口唇ヘルペス…2013/10/16 13:01

本日台風です。
岡山は昨夜雨がたくさん降りましたが、今日は風もそこそこに、お日様がきれいに顔を出しています。
関東以北では被害に遭われた方も多く、お見舞い申し上げます。

薬局では東側の入り口横のグリーンカーテンをはずし、花壇の模様替えをいたしました。
冬を越す形に。
はずしたアサガオのつるは、葉を取り除いてくるくるわっか状に巻くと、クリスマスリースの土台にも出来ます。意外と長持ち。飾りを変えるとお正月飾りもいけるかな?
種の部分は残しておくと、鈴のようにも見えて可愛いですよ。
秋冬仕様の薬局

さて、今年の夏は特別暑かったですね。ようやく秋らしい気温になってまいりました。
こんな時出てくるのは夏の疲れ。
疲れに乗じて出てくるのが、ヘルペスです。
ヘルペスウイルスによる病気は、子どものころにかかる人の多い水ぼうそう、大人で多い帯状疱疹、口唇ヘルペス、性器ヘルペス、角膜ヘルペス・・・

実はヘルペスウイルスは1種類ではないのです。今のところ8種類見つかってるようです。

ちなみに、水ぼうそうと帯状疱疹は同じウイルス。
子供のころに水ぼうそうにかかり、治癒します。治癒したように見せかけて、実はヘルペスウイルスは完全に消えていません。
どこにいるか。神経節(神経が集まっているところ)の中です。そこで、ひっそりと生き続けます。
加齢やストレスで免疫が少し落ちてくると、神経節の中で増殖し、神経を伝って表面に。なので、同系列の神経が通っているところに帯状に出てくるわけです。なので、帯状疱疹という名前になりました。
神経細胞そのものが痛むわけですから、それはもう強烈な痛みに見舞われる方もあります。
ウイルスを殺す飲み薬、表面は塗り薬、注射もあります。でも、完全には消えないので、ストレスや疲れには要注意です。

また、口唇ヘルペスと角膜ヘルペスは同じウイルスです。これは子どものころに感染し、その時は症状が出なくても、大人になって出てくるようなケースもあります。
同様に、神経の中に潜んで、人のストレスや疲れで出てきます。
他の型のウイルスもだいたい同じです。

ヘルペスに用心しようと思って、口の周りの保湿に気をつけたり、目が疲れないようにしたり・・・
だけでは、予防にはなりません。
一度発症したことのある人は、再発する可能性がありますので、疲れないように、ストレスをためないようにしましょう。
どうしても、これから起こるストレス状態を回避できない、という場合は、前もって、医療機関に行く準備を整えておくのもいいかもしれませんね。おかしいと思ったらすぐ、治療してもらうと軽症で済みますから。
重症化すると、お薬代がかさみます。お薬、すごく高いです。
みなさん、気をつけましょう。