なかよしやっきょく のブログ
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お風呂あがり、かゆ~くなる季節2013/11/07 15:30

今日は立冬ですね。冬の始まりです。
岡山は日中は車に乗っていると暑いくらいだったのですが、今夜から寒くなる様子。
薬局では10月中にグリーンカーテンを取り外し、このたび、そのつるから作ったリースを飾りました。
朝顔と、ルコウソウのリース。夏の植物で、冬の飾り物。
あさがおのグリーンカーテン
そろそろ、増えてきたのが、冬のかゆみ肌。
かゆみ止めの軟膏や、クリームを処方される患者さまが増えてきました。

本日お越しの患者様も、ひざ下をズボンをめくって見せてくれたのですが、皮膚がうろこのようにめくれ上がり、赤い線が網の目のようにびっしりと出ていました。かゆそう、と言うより、痛々しい感じです。
特にお風呂あがり、痒みが強いので、蚊に刺されたときに使う、市販の液状のかゆみ止めを塗っていたとおっしゃいました。
「かゆいときに、スーッとするから、それを使いたくなる気持ちもよくわかります。でもそれは、肌の乾燥をいっそう進めます。乾燥は、痒みの大敵ですよ。保湿を心がけてくださいね。」とお話ししました。
冬は空気が乾燥するので、肌から水分が奪われます。乾いた皮膚はめくれやすくなります。
皮膚が薄くなると神経の末端が外に近くなるので、少しの刺激で反応します。なのでかゆくなります。掻いてしまうと、また皮膚がはがれ、神経がより過敏になります。
悪循環です。
なので、冬は、ハンドクリームでもなんでもいいので、かゆくなりやすい所に、かゆくなる前に、しっかりつけて、保湿を心がけてください。
お風呂上りと、朝起きたときに使われるといいでしょうね。
かゆみが出てしまったら、症状に合わせてお薬を使うといいですよ。
夏用のかゆみ止めを使うと、スーッとする成分が蒸発するときに一緒に肌の水分を奪いますので、いけません。

アレルギーや難治性の皮膚症状を引き起こしてはいけませんので、薬が処方されたら、治るまで使ってください。強いステロイドが出ても、だんだん少なく、弱いものに切り替えて使用すれば大丈夫です。
安心して使ってください。
ご家族にも、ポリポリ掻いている人、いませんか?
教えてあげてくださいね。

あなたは風邪ひきやすい? 免疫の話2013/11/14 20:03

薬局の前の桜が紅葉してきました。
桜の葉っぱが紅葉することは、あまり意識の中にはなかったのですが、この薬局で働くようになって、強く意識するようになりました。
意外と、美しい赤色。
紅葉する葉っぱは、最初からその色(赤や黄色)を持っていますが、活発に働く葉緑体の影響で、緑色に隠れています。秋になったら葉っぱを落とすため、木からの栄養をストップしてしまいます。
そうすると、葉緑体が働かなくなり、緑が消え、もともと持っていた色が出てくるのです。

急に寒くなったので、紅葉もどんどん進みます。
急に寒くなったので、風邪の患者さんもどんどん薬局にお越しになるように。
タイトルの、免疫のお話。
免疫というのは、微生物などの異物が体内に入らないようにするための防御の事です。

丈夫な肌、丈夫な粘膜。それも大事な免疫の一つ。バリアです。
皮膚や粘膜を丈夫にするために必要なものは、たんぱく質とビタミンCです。
コラーゲンという皮膚の主要たんぱく質は、アミノ酸から作られますが、その際、ビタミンCが沢山必要になります。ビタミンCが美肌の素といわれる所以ですね。
ちなみに、腸の粘膜にはもう一つ、重要なものが。プロバイオティクスです。善玉菌と仲良く暮らすことで、粘膜が丈夫になります。

咳、くしゃみ、鼻水、嘔吐、下痢。これらは体の異物を外に出すための行為でもあります。
(今のところ、こちらにお越しの患者様は鼻かぜの方が多いです)
これも免疫。

しかし、免疫機能の中で一番最後の砦となるのが、、
やっぱり免疫細胞、白血球(リンパ球も含めて)です。
体の中に入ってしまった異物を白血球が見つけると、白血球のチームワークが発足し、みんなで仕事を分担して、それぞれの役目を果たすべく、一生懸命やっつけます。
飛び道具を使ったり、直接食べてしまったり、取り囲んで動けなくしたり…。そのあたりの詳しい話はまた後日。
そんな白血球を弱らせるもの、それは低温です。そして、不規則な生活。
寒いと免疫力が低下する、というのは、白血球の機能が低下するということなのです。

体を冷やさないこと。とりあえずそれが大事です。
ビタミンをしっかり食べて、規則正しい生活をすること。
タバコを吸うとビタミンCが壊れますよ。タバコはとりあえずいいことありませんっ!

もっといろいろ風邪の予防法がありますが、取りあえず、今日はここまでです。
ご自愛くださいませ。

薬剤師という仕事2013/11/20 13:29

このたび、薬局にAMDAの募金箱を置かせていただきました。
東北の大震災の募金箱の隣(上)に。
震災の募金箱は、震災直後にお薬袋の再利用のたびに募金する約束を表示し、患者さま方の協力のもと少しずつ送ることが出来ています。
AMDA募金箱
たまたま患者でお越しの方がAMDAでお仕事されている方だと知り、募金箱を登録利用させていただくことが出来ました。
フィリピンの台風被害はじめ、海外でAMDAの皆様がご活躍です。

薬剤師という仕事は、資格が守られていたり、収入が安定していそうだからという理由で子どもにやらせたい仕事No.1と言われることありますが、医療従事者として歯がゆい思いをすることがたくさんあります。
学生のころAMDAの一員として海外に行く夢を持ったこともありますが、現地で求められているのは注射や手術、包帯を巻いてあげるなどの処置であることが多く、患者の体に触れることができない薬剤師の仕事は限られています。
日常の仕事でも、目の前で患者さんが苦しんでいて、効く薬を知っていても、注射することはできない。たとえ飲み薬であっても、医師の処方箋なしに医療用医薬品を提供できません。

でも震災の時、薬剤師は活躍の場を与えられました。避難しておられる皆様が持っているお薬手帳をもとに、その薬が何の薬であるのか、医師に紹介し、同じのがなくても似た薬を提供してあげることが出来たり、流通でも手を組んで薬を供給することが出来ました。くすりの専門家であることが生かされた瞬間でした。
私は西宮で阪神大震災を経験しています。その時に皆さんに受けた施しの恩返しにボランティアに行きたいと思いました。
新聞やテレビで東北での薬剤師の活躍を目の当たりにしましたが、結局私はそれを見るだけで、被災地に行きたくても自分の事情で行くことができませんでした。
それでも、ある程度システムが整った社会であれば、何かあった時にも役に立てることがわかり、嬉しく思いました。

みなさんは薬剤師の仕事ってどんな仕事だとお思いですか?
病院の横の薬局やドラッグストアにいて、患者さんに薬とその情報を提供する。それが薬剤師の仕事。

確かにそうなのです。でも薬剤師の仕事をするうえで、どんな時にやりがいを感じるか、
人間だれしも同じだろうと思いますが、感謝の言葉を頂いたとき、感動します。
患者さんのために、あれこれ悩んで、アドバイスをしたり、くすりが合わなければお医者さんに変更をお願いしたり、お医者さんや看護師さんやヘルパーさんと連携して手を施して、少しでも患者さんの苦痛が和らぎ、生活が向上し、その患者さんが喜んでくれたら、本当にうれしいです。

本日は、薬剤師の仕事について、ちょっとご紹介。
仕事の内容をお知らせした上で、お子さんに、させたい仕事No1がキープできるように、これからも今の薬剤師は頑張って仕事をしたいと思います。

指にまつわるエトセトラ…ケガ、ひょうそう、腱鞘炎2013/11/28 13:20

寒くなりました。
今日岡山は最高気温が8度までしか上がらない、年末年始の寒さなのだそうで、驚いています。
こんな寒い中でも、花壇のジュリアンは、可愛く花を開いています。
黄色と赤のジュリアンを、最近新しく植えたのですが、赤ジュリアンの周りに黒く見える部分、実はコーヒーの出し殻なのです。薬局でも入れて自由にお飲みいただけるようにしていますが、出し殻がある程度たまると、花壇にまきます。
肥料になるそうです。
畑仕事している患者様とも、そのようなお話をします。
ジュリアン
最近多いのが風邪の患者様なのですが、本日はその話ではなく、
先日、何人もの患者様が指に包帯を巻いてお越しだったので、指に包帯を巻く理由もいろいろだなあと思い、指にまつわる怪我などのお話をいたします。
包帯を巻いてしまうと、使えなくて不便なのですよね。

その日は、私もばね指の調子が悪く、湿布を右手親指にぐるぐる巻きつけておりました。
ばね指というのは腱鞘炎の一つで、指の腱(けん:筋肉を束ねる丈夫な筋)を囲む腱鞘(さやみたいに巻きついているのです)というものが、炎症を起こしている状態なのです。
使い過ぎでなります。毎日お薬をプチプチ出す仕事が意外と私のひ弱な指には負担だったようです。親指を曲げる時にプチンといって、指の根元が痛く、だるくなります。
うまく字が書けなくて、不便です。
ドクターに相談すると、「手術をしないと完治しないよ~」と言われてしまいました。
でも手術を避けて、今まで、だましだまし、ばね指とお付き合いしております。
ドクターのおっしゃる、手術と言うのは、炎症を起こしている腱鞘を切ってしまうというものみたいです。

朝一で、まず左手親指に包帯をした方がお越しでした。
包丁で切ってしまったようです。。リンゴや柿の皮むきをしていると、うっかり指に包丁が当たることありますよね。
深い傷なら縫合し、抗生物質(化のう止め)を服薬します。傷口がバイ菌で化のうしてしまうと、治りが悪くなっちゃいますからね。浅い傷でも放置して化のうしたら、抗生物質を飲むことがあります。
左手親指といえど、やっぱり指は不便。

それから、しばらくすると右手中指に包帯を巻いた人がお越しでした。
何か固い棒を入れて固定しています。
骨折ではなく、スジを痛めたようです。柔道か何かされていて痛めている様子。
捻挫にしてもそうですが、筋を痛めるのって、骨折より治りが悪いともいわれるのですよね。
薬局では炎症を抑える飲み薬と、湿布が出ました。
精密検査をするそうで、紹介状とレントゲン写真を持って大きい病院に向かわれました。

今度は、指に包帯を巻いた、ひょうそう(瘭瘡)の患者さんでした。
ひょうそうってピンとこないと思います。
みなさんも一度はあるのではないでしょうか。爪の周りがぷくっと赤く腫れて、じんじんする状態。水仕事する人に多いようなのですが、爪と指の間あたりから菌が入って、腫れます。
あまりひどくなると、切開して膿を出します。
どちらにせよ、そのバイ菌を殺さないといけないですから、抗生物質、化のう止めが出ます。
手荒れのひどい、この寒い時期に増えるようですね。
年齢に関係なく、発症しやすく、一度してしまうと、繰り返しやすい症状です。
皆さん気を付けましょう。

また私と同じばね指の方が来られましたが、炎症を抑える塗り薬が出ていました。
介護のお仕事をされてるそうで、しょっちゅう手を洗うから、湿布は使えないとのこと。
もちろん、仕事に支障をきたすので、手術も受けられない。
でも指先にも力のいる仕事ではないでしょうか。
…寝てる間でも湿布を使うといいのですが…
お話ししましたが、取りあえずこれでよいとお帰りでした。

指先が痛い、使えないって本当に不便。
この時期も、指大切に。